File:2 伊吹マヤ
「ごめんなさいね、わざわざ呼び出したりして」
「あ、いえ……先輩に呼ばれたらどこにだって行きますよ」
 赤木リツコの言葉に、少し緊張したような表情で伊吹マヤが答えた。リツコの私室の中を、ものめずらしそうに見回している。あまり物のない殺風景な部屋に、いくつか猫のマスコットが置いてあるのがリツコらしい部屋だ。
「はい、コーヒー。ちょっと苦いかもしれないけど……」
「あ、頂きます」
 コーヒーメーカーからカップに移されたコーヒーを、マヤが恐縮したように受け取る。自分のカップにはコーヒーを入れずにリツコは彼女の正面の席に腰を降ろした。彼女に見つめられて、少しどぎまぎしながらマヤがカップを傾ける。
「……今日呼んだのは、MAGIのことなんだけど」
 マヤが、コーヒーを半分以上飲み干すのを待ってから、リツコがそう話をきりだす。マヤの表情に僅かに緊張が走った。
「MAGIに、何か?」
「ハッキングを仕掛けてきた人間が居るみたいなの。ま、MAGIのプロテクトは破れずに引き上げたみたいだけど」
「ハッキング……それで、プロテクトを強化しようっていうお話ですか?」
 カップをソーサーに戻すときに、かちゃりと小さな音を立てる。くすっと笑うとリツコは肩をすくめた。
「それもあるけど、犯人を探すのも大事でしょ?」
「え、ええ。でも、それは保安部の仕事ですよね。私たちとは管轄が……」
 そう言いながら、マヤはぐらっと上体を揺らした。目の前が霞み、身体から力が抜ける。
「あら、もう眠くなってきたの? 早いわね」
「せ、先輩……?」
「心配しなくていいわ。ただの、睡眠薬だから」
 唇を笑みの形に歪めて笑うリツコの顔が闇の中に浮かぶ。それを最後に、マヤの意識は深い眠りの中へと落ちていった。

「……!」
 まぶたごしに目を刺す強烈な光の刺激に、マヤががばっとはねおきる。いや、はねおきようとした。実際には彼女の身体は頑丈そうな椅子に拘束されていて、身動きすらままならない。
「お目覚めのようね」
「せ、先輩……!? い、一体何の冗談なんです!?」
 椅子、といっても、普通の椅子ではない。むしろ、産婦人科の分娩台に近いものだ。両足は左右に割り広げられ、両手首も頭の両脇で固定されていて、つぶれた蛙のような無様な姿になっている。当然と言うべきか、一糸まとわぬ全裸だ。リツコの視線を肌で感じて、マヤが頬を赤く染める。
「MAGIにハッキングできるような人間は、あなたしか居ないのよ。司令の命令でね、今特殊な演算をさせてる関係で外部との回線には最高のプロテクトをかけてあるんだから。たとえ他のMAGIシリーズを総動員したって、そう簡単には入り込めない。
 そして、NERVの人間の中で、あれだけ見事に痕跡を消したハッキングが出来るのは、私を除けばマヤ、あなただけよ」
「そ、そんな……! 私が犯人だって言うんですか!? 何で私がそんなことしなくちゃいけないんです!?」
 リツコの淡々とした言葉に、マヤが抗議の声を上げる。くすっと笑うとリツコがマヤの乳房へと手を伸ばした。
「さぁ? どうして、かまでは知らないわ。加持君みたいに、どこか別の組織から命令を受けてるんじゃないか、とは思うけど。動機はともあれ、技術的に実行できるのはあなたしか居ない。だったら、どんなに不自然に見えても犯人はあなたよ」
「そんな……! あ、イヤッ、やめてくださいっ」
 リツコに乳房を弄ばれ、マヤが身をよじる。リツコに対して、技術者として尊敬するのと同等以上に恋愛対象としての憧れを抱いている彼女だが、流石にこの状況では喜ぶことは出来ない。マヤの秘めた思いに気付いているのかいないのか、くすくすと笑いながらリツコは彼女の乳房を右手で弄びつづけている。彼女の空いた左手が白衣のポケットに差し込まれ、太目の針を何本かまとめて取り出した。
「な、何をする気です……!?」
 怯えを大量に含んだマヤの問いかけに、リツコが軽く肩をすくめる。器用に片手で針の束の中から一本だけを起こすと、リツコはマヤの乳首をつまんで引っ張り上げた。強く引かれ、乳房が引き伸ばされる苦痛にマヤが小さく呻く。くすくすと笑いながら、リツコは引き伸ばされたマヤの乳房に無造作に針を突き立てた。
「ひっ、痛っ……いっ。イヤッ、やめてくださいっ、先輩!」
 ぷす、ぷすっとマヤの胸へとリツコが針を突き立てていく。その度に小さく悲鳴をあげ、マヤが身をよじった。全部で五本の針を突き立て終えると、再びリツコが白衣のポケットから針の束を取り出す。右胸に針を突き立てられ、恐怖と苦痛で震えているマヤの左胸へとリツコの手が伸びた。
「や、やめてっ、お願いしますっ。私は、本当に何も知らないんですからっ」
 マヤの懇願にはまったく取りあわず、リツコがマヤの胸を揉む。唇を噛み締め、マヤが軽く首をのけぞらせた。指先でマヤの乳首を刺激し、つんっと立ったそれを指でつまんで引き上げる。ぷすぷすぷすっと四本の針を乳房に突き立てると、残った最後の針の先端を指でつままれ、引き伸ばされた乳首へと当てる。ひっとマヤが小さく息を飲んだ。
「イヤッ、やめてくださいっ。ひいぃっ」
 乳首を横から針が貫通する。乳房に針を刺された時よりもかなり強い痛みに、マヤが悲鳴を上げて身体を震わせた。笑いを浮かべながら、リツコは分娩台の横に置かれた機械からコードを引きだし、その先端のクリップで針の頭を挟み込んでいく。
「な、何を……?」
 両乳房からの痛みに顔を歪めつつ、マヤが不安そうにそう問いかける。何をされるのか、薄々察してはいるのだろうが、その想像を自分で認めたくないのだろう。
 全部で十本の針の先端にコードをつなぎ終えると、リツコは機械のスイッチを無造作に入れた。バジィッっと針と針との間に青白い稲妻が走る。大きく目を見開いて、マヤが身体をのけぞらせた。
「ギヒィッ!?」
 がくがくと身体を震わせ、マヤが視線を宙にさまよわせる。ショックが走ったのはほんの一瞬のことだったが、乳房が弾け飛んだのではないかと思うほどの激痛だった。ぶすぶすと、白い煙が針の刺さった傷口から微かに上がっている。
「高圧電流の味はいかが? 出力は弱いし通電時間はほんの一瞬だから、心臓が止まるようなことはまずないはずだけど」
「あ、ぐぅ……ヒギャァッ!?」
 唇の端からよだれを流し、呻きながら視線をリツコの方へと向けようとしたマヤが再び悲鳴を上げて身体を跳ねさせる。拘束具を引き千切らんばかりに一瞬身体をのけぞらせ、どさっと音を立てて脱力する。ひくひくと手足が震え、涙とよだれが顔を汚していた。
「も、もう、やめて。死んじゃう……ギャウゥッ!!」
 バチッ、バチッと火花が散り、マヤの乳房を内部から焼き焦がす。荒い息を吐き、切れ切れに哀願の声を上げるマヤ。リツコの手がスイッチに伸びたが、彼女がスイッチを切るより早くまた電流が流れてマヤのことを痛めつけた。
「アグゥッ!」
「あら、ごめんなさいね。ちょっと遅かったみたい」
 くすくすと笑いながら、リツコがスイッチを切る。彼女はそのまままとめてコードを引っ張り、マヤの乳房から針を引きぬいた。乱暴に引きぬかれる針の痛みに、またマヤが悲鳴を上げる。
「お、お願いです……も、もう、許してください……」
「あらあら。まだ始まったばかりじゃない。いろいろと準備したんだから、ゆっくり楽しんでいってよ」
 荒い息の中、途切れ途切れに哀願するマヤの言葉に笑いながら答えると、リツコは拘束台の下に手を突っ込んで何やら操作をした。低い音と共にマヤの足を拘束していた左右のアームが持ちあがっていく。胸に膝がつかんばかりに身体を折り曲げられ、マヤが苦しげに身をよじった。両足をVの字型に広げた状態だから、秘所と肛門が丸見えになる。
「ふぅん、さすがは潔癖症のあなたね。ほとんど使い込んでないんじゃない?」
「い、嫌……恥ずかしい……み、見ないでください」
 羞恥に頬を赤く染め、マヤが切なげな声を上げる。軽く肩をすくめると、リツコはゴムで出来たチューブを取り出した。太さは指ほどだが、途中が一ヶ所大きく膨らんでいる。彼女はマヤの肛門へとそのチューブの先端を押し当て、無造作に押し込んだ。
「い、痛っ……イヤッ、やめてくださいっ、先輩!」
「結構きついわね。こっちは初めて?」
「イヤッ、嫌ぁっ。やめて、やめてぇっ、うぐぅっ」
 排泄器官にチューブを押し込まれる不快感に、マヤが首を左右に振って叫び声を上げる。太くなった部分を押し込まれると、かなりの痛みが伴ったのか呻きながら身体を震わせた。
「は、ぐっ……う、ぁっ……ひ、ひどい……どうして? どうしてこんなことをするんです?」
 尊敬していた相手に嬲られ、マヤが涙を浮かべて問いかける。リツコは相変わらず唇を笑みの形に歪めただけで答えない。代わりに、中に透明の液体が満たされた一升瓶を掲げてみせた。
「あなたなら知ってるとは思うけど……これをお尻の穴から直接飲んだらどうなると思う?」
「!? い、嫌ぁっ、やめてっ、やめてくださいっ、しゃべります! なんでもしゃべりますからっ」
 直腸から直接アルコール分を摂取すると、普通に口から飲むよりも何倍も早く吸収される。酷く酔うのはもちろん、急性アルコール中毒を起こして死亡する可能性も高い。死の恐怖に、思わず大声でマヤは叫び声を上げたのだが……。
「あら、私は別にあなたに何か質問した覚えはないけど? 誰の命令を受けて何をしようとしていたのかなんて、興味もないし。ま、話したいなら勝手に話すことね。私のすることに変わりはないけど」
 あっさりとした口調でそう言い、リツコがチューブと一升瓶をキャスターにセットする。ひっと息を飲んでマヤが大声を上げた。
「そ、そんなっ。わ、私から情報を引き出すのが目的なんじゃ……!?」
「あなたも言っていたと思うけど、それは諜報部の仕事ね。あなたには、私の実験に付きあってもらうだけ。いくらNERVと言っても、人体実験するチャンスなんてあんまりないしね」
「じ、人体……!? そ、そんなっ、あっ、嫌ぁっ」
 チューブを伝って、日本酒がマヤの体内へと注ぎ込まれる。肛門の辺りから下腹部全体へと急速に熱さが広がり、マヤが悲鳴を上げた。
「あ、熱いっ、嫌ぁっ、熱いのっ、あぐ、ぐぅぅっ」
 マヤの白い肌が見る見るうちに赤く染まっていく。叫びながら激しく頭を振っていたマヤの動きが次第に緩慢になっていき、瞳がどんよりとうつろになる。
 チューブの太さはそれほどでもないから、一回で注ぎ込まれる酒の量はそれほど多くない。だがそれは逆に一升瓶丸々の酒を注ぎ終えるまでに長い時間がかかるということだ。
「は、ぐ……き、気持ち悪い……あ、ぐぅ……うえぇ……ぐ」
 弱々しく頭を振り、呻きながらマヤが少し嘔吐する。といっても、胃の中身はリツコの部屋で飲んだコーヒーぐらいだから、吐き出すのは胃液ばかりだが。
「やめ…て、死んじゃ、う……気持ち、悪い……先、輩、やめ、て……う、えぇ」
「限界までいくからね。どこまで耐えられるかの実験なんだから。ま、頑張って耐えて頂戴。他にもやりたい実験はたくさんあるんだからね」
 椅子に腰かけ、足を組みあわせるとリツコがそう告げた。その言葉が耳に入っているのかどうか、ぶるぶるっとマヤが全身を震わせる。
「ひっく、う、ぇ、死、ん……うえぇっ」
 けほけほっと咳込みながら嘔吐するマヤ。つんとした胃液の臭気が周囲に漂う。

 どれくらいの時間がたっただろうか。一升の日本酒がすべてマヤの体内へと消えた。拘束台は既に元の形に戻されている。その拘束台の上で、茹でた海老のように全身を真っ赤にほてらせ、マヤがひくひくと全身を痙攣させていた。ぱちぱちぱちとリツコが拍手をする。
「よく頑張ったわね、マヤ。途中で死んじゃうんじゃないかと思ったけど」
「は、ぐ……ひっく、ぎ、ぎぼぢわるい……助けて、先輩……げぼっ」
 マヤが呻きながら助けを乞う。笑いながら、リツコが白衣のポケットから無針注射器を取り出してマヤの首筋に当てる。微かな音と共に薬液がマヤの体内に注入された。
「ひ、ぐぅ……な、何、を……?」
「アルコールの分解酵素。今の状態だと、全身に麻酔がかかってるみたいなものだからね。痛みをきちんと味わってもらうには、ちょっと邪魔なのよ」
「い、嫌……やめて、やめてください……」
 弱々しく首を振るマヤに微笑みかけると、リツコは部屋の片隅から奇妙な器具を持ってきた。大型のペンチかはさみと言った感じだが、先端部分は刃でも平たい棒でもなく、内側に湾曲した四本二組の爪になっている。電灯の明かりを反射して不気味に光るその凶悪な器具に、マヤがひっと息を飲んだ。
「スペインの蜘蛛。中世ヨーロッパの魔女狩りに使われた拷問器具よ。本物かレプリカかまでは知らないけど。司令の趣味かしらね、ここにはこんな道具が結構あるのよ」
 淡々とした口調でそう説明するリツコ。恐怖に表情を引きつらせ、激しくマヤが首を左右に振る。
「い、嫌ぁっ、やだっ、やめてっ、やめてくださいっ」
「うふふ、いい声ね。ゾクゾクしちゃう」
「イヤアアアァァッ」
 向かいあう二組の爪が、針を付き刺され、電流に焼かれたマヤの右の乳房を捕らえる。リツコが柄の部分を握ると、柔らかい肌を突き破って爪が乳房へと食い込んだ。胸に走った激痛に、マヤが絶叫をあげて身体を暴れさせる。がたがたと拘束台が音を立てるが、マヤの拘束は緩む気配すらない。
「暴れると、かえって傷を広げるわよ?」
「イヤッ、痛いっ、ちぎれるっ、ちぎれちゃいますっ。やめ、やめてぇっ」
 はさみやペンチと同じく、てこの原理を応用したこの器具はたいした力を込めずとも先端部分に大きな力を込められる。ずぶずぶと鋭い爪がマヤの胸へと食い込んでいき、マヤが身体をのたうたせるせいでより広がった傷から鮮血があふれ出す。
 リツコが更に手に力を込めると、肌を内側から突き破って爪の先端が乳房から飛び出した。アルコール浣腸によって多少は痛覚が鈍くなってはいるが、それでも十分すぎるほどの激痛にマヤが奥歯を噛み締めて呻く。暴れれば、それだけ痛みを増すと頭では理解できているのだろうか、ひくひくと身体を痙攣させつつも懸命に動きを押さえ込んでいる。
「きゃああああああっ、ぎ、ぎゃああああああっ」
 リツコが、左手を添えて『スペインの蜘蛛』をねじり、引き上げた。ぶちぶちぶちっという肉の裂ける音が響き、マヤの右の乳房が根元近くからむしり取られていく。自制心は一瞬で吹き飛び、断末魔を思わせる絶叫を上げてマヤが身体をのたうたせた。どくどくと鮮血があふれ、彼女の上半身を真っ赤に染めていく。
「ひぎぃっ、嫌ぁっ、やめてっ、痛いっ、がああああああっ」
 目を大きく見開き、手負いの獣のような絶叫をあげるマヤ。ぴぴっとリツコの顔に鮮血が跳ねる。肉塊と化したマヤの右乳房を床にべちゃりと投げ捨てると、リツコは返り血を白衣の袖で拭った。
「は、ぎ……ぎぐぅ……」
「無様ね、マヤ」
 あまりの激痛に、半分失神しているマヤに冷めた口調でそう言うと、リツコは拘束台の下に手を突っ込み、薄い金属の板を取り出した。板の一方の端にはコードが繋がっている。その板を無残な断面をさらしているマヤの胸の上に置くと、リツコは拘束台の側面のスイッチに触れた。
「う……? あ、つい……? きゃああああっ、何!? うああああああっ」
 うつろな視線を宙にさまよわせていたマヤが、右胸に灼熱感を感じて視線をそちらへと向けた。その僅かな間にも金属板は熱を帯び、マヤの傷を焼き塞いでいく。傷を焼いて出血を押さえる、止血法としてはこの上もなく残酷な方法だ。
 リツコが再びスイッチに触れ、加熱を止める。それでもいったん熱を帯びた金属は容易には冷めない。無造作に置かれただけに見える金属板だが、何か仕掛けがあるのかマヤが身体をのたうたせてもずれる気配はなかった。じわじわと、余熱でもってマヤの傷を焼いている。
「ひぁっ、熱いっ、熱いぃっ。嫌ぁっ」
 マヤが悲鳴を上げてもがく。リツコがゆっくりと拘束台の反対側に回り込んだ。いったん左手に持ち変えていたスペインの蜘蛛を右手に持ち直し、残ったマヤの左乳房に当てる。
「片方だけって言うのは、バランスが悪いわよね?」
「やだっ、やめてっ、先輩! やめてくださいっ、ああっ、熱いっ、助けてっ、イヤアアアッ」
 リツコの手に力がこもり、蜘蛛の爪がマヤの乳房に食い込む。右胸を焼かれ、左の乳房に爪が食い込む。二つに激痛に半狂乱になってマヤが泣きわめく。
 左胸も、右胸とまったく同様のプロセスを経て千切り取られていく。ただし、今度は右胸の激痛が加わっているから、マヤが味わう苦痛は倍以上だ。拘束されて不自由な身体を精一杯に動かすせいでより深く乳房をえぐられ、絶えることのない絶叫をあげ続けている。
「ひぎっ、ぎいぃっ、ぐぎゃあああああっ、あぎ、やめ、ぎゃああああああっ」
 ぶちぶちぶちっと乳房を千切り取ると、こちら側の傷にも同じように金属板を当て、熱で焼き焦がしての止血を始める。びくんびくんと身体を痙攣させ、マヤが獣の叫びを上げる。
「よかったわね、マヤ。あなた、男が嫌いだったんでしょ? これでもう、男に言い寄られる心配はないわよ」
 軽く肩をすくめ、からかうようにそう言うリツコ。その言葉も耳に入っていないのか、マヤはただひたすらに悲鳴と呻きを上げつづけている。苦笑を浮かべると、リツコは彼女の乱れた前髪をかき分けると額に軽く口づけた。ひくひくと身体を震わせているマヤの首筋に無針注射器を当て、薬液を注入する。
「栄養剤と精神安定剤の混合液よ。これで当分持つはずだわ。
 それじゃ、この続きはまた明日にしましょう。あんまり続けてだと精神(こころ)が壊れちゃうものね」
 そう告げると、まだ苦悶を続けるマヤに背を向けてリツコは部屋を出ていった。部屋の照明が消され、暗闇の中にただマヤの上げる悲痛な叫びだけが残された……。

「あら? ね、リツコ。マヤはどったの? 何か、見かけない子が彼女の席に座ってるけど」
 翌日。NERVの中央司令室に顔を出した葛城ミサトが怪訝そうな表情でリツコにそう問いかけた。軽く肩をすくめ、こともなげにリツコが答える。
「マヤ? 彼女、NERVを昨日付けで辞めたのよ。家庭の事情、とかで。今後は、あの子が後任ってことになるわ。ま、仲良くしてあげてね」
「辞めたぁ? NERVってそう簡単に辞職できる職場だったっけ?」
「別に、秘密組織ってわけじゃないもの。私たちみたいな訳ありと違って、あの子には職業選択の自由があるわ。まぁ、正直痛手ではあるけど、何とかするわよ」
「ふぅ~ん。なーんか、納得いかないけど」
 ポリポリと頭の後ろを掻きながらミサトがそう呟く。くすっと笑うと、リツコは書類をまとめて彼女に手渡した。
「はい、頼まれてた資料。オペーレーターは私の管轄、あなたはあなたの仕事をきちんとやってちょうだい。さもないと、司令に怒られるわよ?」
「う……。ハイハイ、分かりましたよ。大体、アスカの特殊訓練とかでこっちの予定が狂いっぱなしなのよねぇ。そっちはどうなってんの?」
「さぁ? アスカ次第、としかいえないわね。出来るだけ早く終わらせるつもりだけど。行ってもいいかしら?」
 肩をすくめてみせるリツコに、ミサトはなんとなく釈然としない表情で頷いた。

「は、ぐぅ……せ、先輩、助けて……もぅ、許して……」
 一晩、拘束台の上で放置されていたマヤが、室内に再び姿を現したリツコにそう訴えかける。無言のまま、冷たく冷えた金属板をリツコがマヤの胸から引き剥がした。焦げついていた肉がいくらかもっていかれ、僅かに出血する。びくっとマヤの身体が震えた。
「つっ」
 小さく悲鳴を上げるマヤの胸の無残な傷口にそっと指先で触れ、リツコがつうっとマヤの身体の表面をなぞる。滑らかな腹部の曲線を経てその指先が秘所へと到達すると、ひっとマヤが息を飲んだ。
「い、イヤッ、やめてくださいっ」
「うふふ、怖い? そうね、怖くて当然ね。男どころか、自分で慰めたことすらないんじゃないの?」
 硬く口を閉ざした割れ目へと指を這わせ、リツコが笑う。つっとその指が割れ目の中へと侵入すると、びくっとマヤが身体を震わせた。
「痛いっ、やだっ、やめてっ」
「もったいないわね、可愛い顔してるのに。潔癖症が災いして、男も知らずに死んでいくことになるのね、あなたは」
「やだっ、やだやだやだっ。やめてぇっ」
 自分でも触れたことのない部分を指で嬲られ、頭を左右に振ってマヤが悲鳴を上げる。薄く唇に笑みを浮かべると、リツコは一本のまっすぐな棒を取り出した。金属製で、柄の部分が回るようになっている。いったんマヤの秘所を弄ぶ手を止め、その棒をマヤの目の前に持っていく。リツコが柄をひねると、じゃきっと鋭い音を立てて棒の側面から鋭い刺が何本も飛び出した。ひっと息を飲むマヤ。逆方向に柄を回して刺を引っ込めると、その棒でぴたぴたとリツコがマヤの頬を叩く。
「男を用意してもよかったんだけど、いろいろと手続きとか面倒なのよね。ま、代わりというにはちょっとあんまりだけど、これで慰めてあげるわ」
「い……嫌ぁっ、イヤッ、やめてぇっ。やだっ、先輩っ、やめてくださいっ」
 恐怖に表情を引きつらせ、マヤが激しく身体を震わせる。くすくすと笑いながら、リツコはゆっくりと割り開かれたマヤの股間へとその棒の先端を近づけていった。恐怖と嫌悪にからからに乾いている割れ目へと棒の先端が僅かに沈み、マヤが苦しげに呻いて首をのけぞらせる。
「さぁ、覚悟はいいかしら? マヤ」
「い、や……っ。やめてぇぇっ」
 マヤの悲鳴を合図にしたように、リツコがズンっと一気に根元近くまで棒を彼女の秘所の中へと埋め込んだ。身体を引き裂かれるような激痛に、マヤが甲高い絶叫を上げて身体をこわばらせる。棒を埋め込まれ、大きく引き伸ばされた秘所から真っ赤な血があふれ出した。
「感じるように努力した方がいいわよ、マヤ。最初で最後の経験がただ痛いだけなんて、悲しいでしょう?」
 ゆっくりと、鮮血にまみれた棒を引き出しながらリツコが無茶なことを言う。初体験、それもこの状況で感じることの出来る女などまず存在しない。処女喪失の苦痛に呻き、リツコが棒を出し入れする度に身体を震わせてマヤが泣き叫ぶ。
「はぐぅっ、ひぐっ。痛、い……いやぁっ、痛いっ、やめてっ、動かさないでっ。死ぬ、死んじゃうぅっ」
 全身に油汗を浮かべ、形のいい眉を苦悶にしかめてマヤが涙を流した。身動きできない状態で、憧れの女性に張り型で犯されるという屈辱と絶望、そして激しい痛みに目の前が暗くなる。
「ひ、ぐぅっ……くぅっ、あぁっ……ぎ!? ぎゃああああああっ」
 膣の中を太い張り型で掻きまわされる苦痛に切れ切れの呻き声を上げていたマヤが、不意に目を大きく見開いて絶叫を上げた。リツコの左手が棒の根元に添えられ、右手がぐいっと柄をひねっている。膣の中で棒から飛び出した刺が、柔らかい肉ヒダを貫いた。
「ぎゃぎぃっ、ぐぎゃ、ぎゃあああああっ」
 刺を無数に生やした張り型が、柔らかい肉ヒダを引き裂きながら再び動き始めた。ねじるように回転させつつ押し込み、根元まで埋め込んでからゆっくりと引き出すということをくり返し、柔らかく敏感な粘膜をズタズタに切り裂いていく。どくっ、どくっと鮮血をあふれさせながら、マヤが絶叫と共に身体を震わせた。その悲鳴もまともに声にならず、次第に濁音だらけの獣じみた叫びになっていく。
「うぎっ、ぎぎぎっ、ぎあっ。ぎゃ、が、ぐ、うぎゃあああっ」
 普段の彼女からは想像もつかないような濁った悲鳴をあげ、マヤがもがき苦しむ。くすっと笑うとリツコが手首のスナップを利かせてマヤを責めている張り型の先端を持ち上げた。ぷつぷつっとマヤの下腹部を突き破って鮮血に濡れた刺が顔を覗かせる。その状態でリツコが手を動かすと、肌と肉が引き裂かれて何本もの赤い筋がマヤの腹の上に刻みこまれた。
 張り型を根元近くまで深々と挿入すると、リツコはいったん柄をひねって刺を格納し、張り型から手を離した。口の端に白い泡を浮かべ、マヤはひくひくと身体を痙攣させている。うつろになりかけた視線がふらふらと宙を泳ぎ、リツコの顔の上で止まった。
「や、め……て、も、う……」
 弱々しい、マヤの哀願の言葉にリツコが軽く肩をすくめる。その手が昨日からずっと肛門に刺さっていたチューブにかかり、一気に引き抜いた。その刺激に、びくっとマヤの身体が震える。
 24時間近く拡張されていた上に、8の字型に繋がる筋肉の反対側を引き裂かれたマヤの肛門は、だらしなく口を開けたまま閉まらない。その開きっぱなしの穴へと、リツコが前の穴を埋めているのと同じ張り型を押し込んだ。
「ひぐっ」
 肛門への挿入に、マヤが身体をのけぞらせる。拒もうにも、力がまるで入らない。ずぶずぶと、おぞましい感触と共に張り型が押し込まれていく。根元近くまで張り型を埋め込まれ、苦しそうに切れ切れの息をしながらマヤが小さく呻いた。薄い筋肉ごしに、二つの張り型が触れあっている。
 リツコが、肛門に挿入した方の張り型の柄を回転させる。飛び出した刺が、直腸とその周辺の筋肉を貫いた。膣と直腸との間の筋肉は既にズタズタになっていたのだが、その傷が更に深くなる。飛び出した刺の何本かは先端を膣の側の張り型にぶつけ、張り型同士を遠ざけるように働いた。当然、マヤの直腸と膣が更に押し広げられ、傷を広げる。泡となった唾液を飛ばし、悲痛な悲鳴をあげ、マヤが激しく首を振った。
 リツコが膣の側の張り型の柄をひねる。再び鋭い刺が飛び出し、マヤの膣をえぐった。秘所と肛門の二ヶ所からだらだらと鮮血をあふれさせ、マヤが激痛に身悶える。
 拘束台の下からコードを引っ張り出し、張り型につなぐ。拘束台のスイッチにリツコが触れると、二本の張り型が細かく振動を始めた。バイブのような首振り運動ではないが、刺が細かく震え、傷を更に細かく広げていくのだから苦痛はかえって大きいかもしれない。まともな悲鳴すら放てず、単に切れ切れの音の羅列としかいいようのない不明瞭な絶叫をあげ、マヤが激しく腰をくねらせた。
「がっ、あぁっ! いっ、ひっ、ぎっ、ゃっ! あっ、ぎぃっ!! ぐ、がぁっ!!」
 押し広げられた前後の穴から、うっすらと白い煙が上がる。二本の張り型は単に振動するだけでなく、全体が熱を発する仕掛けになっていたのだ。時折ぐんっとマヤが腰を突き上げるのは、漏電したのかそれともそれも仕掛けの一つなのか、電撃が走っているせいだ。
 引き裂かれ、焼かれ、電気ショックを浴びる。三重の苦しみに、マヤが身体を痙攣させる。大きく開かれた口からは悲鳴があふれ、その端に白い泡が後から後からわいて拘束台の上へと流れ落ちる。脳裏が苦痛一色に埋め尽くされて、何も考えられない。
 腕を組み、苦悶するマヤの姿を眺めていたリツコの左手首の辺りで、ぴぴっとアラームが鳴った。ちらりと手首の時計に視線を落とし、リツコが僅かに眉をひそめる。
「あら、もうこんな時間? しかたないわね。マヤ、私は他にも用事があるから、もう行くわね。薬は打っておいてあげるから、せいぜい死んだり発狂しないように頑張ることね。それは、タイマーでそのうち勝手に止まるから」
 泡を吹き、リツコの言葉など耳に入っていない様子のマヤにそう呼びかけると、リツコはマヤに栄養剤と精神安定剤の混合液を注射する。ひぐっ、ひぐっとくぐもった悲鳴をあげ、身体を震わせるマヤを一人残し、リツコは部屋を後にした。

 ひくひくと、拘束台の上でマヤが身体を痙攣させる。股間で振動していた二本の張り型はもうだいぶ前に動きを止め、熱もだいぶ引いてきた。今はまだじりじりと粘膜が焼かれているが、感覚が麻痺してしまったのか痛みはほとんど感じない。
 弱々しく首を動かし、マヤが扉の方へと視線を向ける。丁度扉を開いたリツコと視線があった。驚いたようにリツコが少し目を見開く。
「あら、まだ意識が残っていたの? 思ったよりもタフね、マヤ」
「せ、先輩……」
 弱々しいマヤの呼びかけに、リツコが唇を歪める。拘束台の側へと歩み寄ったリツコが何か操作をすると、ぐぐっと拘束台が傾いた。斜め45度くらいにマヤの身体が起き上がる。部屋の片隅からキャスター付きの大きな鏡をリツコが引っ張ってきて彼女の正面に据えた。両胸は無残に千切り取られて赤黒い断面をさらしており、股間からは二本の張り型を生やした哀れな自分の姿を鏡に映され、マヤが顔を背ける。その顎にリツコの手がかかり、強引に鏡の方へと顔を向けさせた。
「や、やめて、ください……。もう、これ以上、酷いこと、しないで……」
 蚊の鳴くような声でマヤがそう訴える。くすっと笑うとリツコが一本のメスを取り出した。電灯の明かりを反射して光る刃の輝きに、ひっとマヤが息を飲む。
「や、やだっ、やめてぇっ」
 つっと、メスの先端がマヤのみぞおちの辺りに当てられた。リツコの手に力がこもり、刃が肌を破って食い込む。ぷつっと血の玉が浮かび、筋を引いて流れた。
「い、や……イヤアアアアアッ」
 マヤが悲痛な悲鳴を上げる。メスが下腹部の辺りまで一気に降ろされ、マヤの腹が二つに裂けた。鮮血がほとばしり、腹圧に押し出された内臓が傷から顔を覗かせる。傷の上下から更にメスを左右に走らせ、扉のようにマヤの腹を左右に開くと、リツコは大型のホッチキスのようなもので肉を脇腹の辺りに固定した。
 腹を裂かれた痛みとショックに大きく目を見開き、マヤが荒い息を吐く。その度にずるずると腸が傷からあふれ出し、だらりと垂れ下がった。
「奇麗なピンク色ね。まるで別の生き物みたいにうごめいてるわ。どんな人間でもおなかの中にこんなグロテスクなものがあるっていうのは、考えてみると面白いわよね」
 あふれ出したマヤの腸を左手の上に載せ、リツコが笑う。鏡の中の自分の姿を、信じられないといった表情でマヤが凝視している。映画でも見ているかのように、現実感がない。
 リツコの手が、マヤの腹の中へと差し込まれる。ぎぃっと濁った悲鳴を上げてマヤが首をのけぞらせた。複雑にからみあった腸をリツコがかき出していく。
「いぎっ、ぎっ、ぎぃっ! ダメッ、ヤメ、テッ、グギャアアアッ」
 内臓を掻きまわされる激痛に、マヤが激しく頭を振りながら絶叫する。最初は絡まりあった腸を全部奇麗に伸ばそうとしていたリツコだが、面倒になったのか無造作にメスを振るった。ブツッ、ブツッと切断され、マヤの身体の中身が肉塊となって床の上に投げ捨てられていく。
「ウギッ、ギギギッ、ギャアアッ。じぬ、じんじゃうぅっ。ぐがぎっ、ぎゃあぁっ」
 ごぼっと口から鮮血の塊を吐き出し、マヤが身悶える。呆れたようにリツコが肩をすくめた。
「おおげさねぇ。切腹って知ってる? あれ、介錯してもらわないと丸一日ぐらい生きてるって言うじゃない。腹を切ったぐらいじゃそう簡単には死なないわよ」
「イヤッ、ヤァッ、ギャギッ、ごろじでぇっ」
 目も眩まんばかりの激痛に、濁音だらけの悲鳴を上げてマヤが身体をのたうたせる。苦笑を浮かべながらリツコがメスの先端を血まみれになった内臓の一つに当てる。
「それじゃ、この臓器の名前を答えなさい。当たったら、一思いに楽にしてあげるわ」
「ひぐっ、ぐぅ……あ」
 激痛のためにあふれ出した涙でぼやける目で、マヤが懸命に鏡を見つめる。鮮血にまみれてひくひくとうごめくグロテスクな内臓の姿に、嘔吐感が込み上げてきた。それを懸命に我慢して、メスの先端が指し示している辺りに目を凝らす。
「げ、ぼっ、う……そ、それ、は……」
 口を開こうとすると、鮮血があふれてきて喉を詰まらせる。咳込みながらその塊を吐き出し、何とかマヤが答えを口にしようとする。だが……。
「残念、時間切れよ。答えは肝臓、簡単だったのにねぇ」
「うぎゃっ、ぎゃあっ」
 無情にそう宣告すると、リツコがメスを動かして肝臓を大きく切り裂いた。更にメスを動かして切り刻むと、小さな肉片を左手で掴んでマヤの口に押し当てる。
「レバーは身体にいいわよ。自分のレバーを食べられる機会なんて、滅多にないとは思わない?」
「やべ、やべでぇっ、むぐっ、ぐぐぅっ」
 鮮血の滴る自分の肝臓を口の中に押し込まれ、マヤがくぐもった悲鳴を上げる。しばらく抵抗するように頭を左右に振っていたが、リツコの手で口と鼻を押さえられた状態では長く抵抗など出来ない。瞳に絶望の色が浮かび、こくんと喉が動いて口の中に押し込まれた肉塊を飲み込んでしまう。
「うぇっ、えっ、うえぇっ」
 リツコの手が口から離れると、たまらずにマヤが嘔吐を始める。といっても、吐き出すのはさっき飲み込まされた肉塊を除けば鮮血の混じった胃液だけだ。引き裂かれ、露出した内臓の上へと強酸性の胃液が降り注ぎ、激痛を生む。全身を激しく痙攣させつつ、嘔吐を止めることが出来ずにマヤは胃液を吐きつづけた。
「あらあら、自分で自分を消化するつもり? だったら、手伝ってあげるわね」
 笑いながらそう言い、リツコがメスを振るってマヤの胃を大きく切り開いた。鮮血と共に中にたまっていた胃液があふれ出し、内臓を灼いていく。もちろん、いくら胃液が強酸性だからといって内臓をすぐにどろどろに溶かしてしまうようなことはないが、マヤに激しい苦痛を味合わせる役には立つ。
「ごろじでぇっ、ぜんばい、おねがい、らぐにじでぇっ」
「だめよ。どれくらいで死ぬのかのデータを取るのが目的なんだから。ま、後はゆっくりカメラで記録を取っておくから、せいぜい苦しんでちょうだい」
「な、なんで……!? 何で、私が……!? あぐ、ぐぐぅっ!!」
 激痛に身をよじり、濁った悲鳴を上げるマヤ。軽く肩をすくめると、こともなげにリツコが答えた。
「あの子に一番年齢が近いのが、あなただからね。いくらなんでも、アスカで実験する訳にもいかないし。本番前のテストよ、ただの」
「テス……!? ひ、酷いぃっ。だずげ、だずげでぇ……せ、先輩……」
 文字通りの血を吐くような叫びをあげ、マヤが苦痛に身悶える。唇の端を歪めると、冷徹な科学者の表情でリツコはもがき苦しむマヤのことを見つめた……。
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