「こちら、ラビット・ワン。ブラボー、応答願います」
『こちらブラボー。状況は?』
 操縦席内部の通信機から、機械処理された無機質な声がする。緊張のために額に浮かんだ汗をぐいっと拭い、アイリ・キサラ曹長は通信機に向かって報告した。
「現在、ポイント37-64にて哨戒行動中。レーダー範囲に敵、見えず」
『了解。ラビット・ワンは現状を維持、哨戒行動を続行せよ』
「了解。オ-バー」
 通信をオフにし、再び額の汗を拭うアイリ。戦場の主役が、全長18m前後の人型機動兵器、装甲兵に移行してから既に長い年月がたっている。だが、彼女の搭乗するのは軽量級装甲兵、グレイラビット。偵察用に作られた高機動型の装甲兵だけに、戦闘能力はきわめて低い。歩兵や装甲車程度ならばともかく、重戦闘車両を相手にすればかなり危険、中量級以上の装甲兵を相手にすれば手も足も出ないというだけに、彼女はずっと極度の緊張状態を強いられてきていた。
 ましてや、彼女はまだ十八歳。士官学校を卒業したばかりで、今回が初陣である。それがいきなり、敵勢力圏内での単独哨戒任務を命じられたのだから、緊張するなというほうが無理だ。まぁ、それだけ、現在の情勢が切迫している、ということでもある。彼女のような新兵を、いきなり単独で危険な任務に使わねばならないほど、戦況は悪化しているのだ。
「大丈夫、この子は、偵察用の機体だから、レーダー範囲は上位の装甲兵と比較しても広いし、機動力もある。もし敵を見つけたら、すぐに離脱すればいいの。私の任務は、あくまでも偵察で、戦うことじゃないもの」
 自分に言い聞かせるようにそう呟き、レーダーの表示をじっと凝視するアイリ。そこには、何も表示されていない。だが……。
 ビー! ビー! ビィーー!
 何の前触れもなく、警報が鳴り響く。えっと一瞬アイリが身体を硬直させた次の瞬間、激しい振動が彼女を襲った。
「きゃあああああああああぁぁっ! な、何、何なの!?」
 一瞬のうちに赤いランプが無数に点滅し、耳障りな警報が鳴り響く。悲鳴を上げて機体状態を表示する表示板に視線を向けたアイリが、表情を強張らせた。
「嘘、左脚に被弾!? 駆動系に深刻な障害!? ど、どこから!? きゃあああああああ!!」
 混乱するアイリが状況を把握するより先に、再び激しい振動。身体を固定するベルトがぎゅっと食い込み、一瞬息が詰まる。外部の様子を映し出していた正面スクリーンがざざっと砂嵐に覆われ、同時に被害状況表示パネルにぱぱぱっと赤いランプが付く。
「やだっ、頭を飛ばされた!? メインカメラにレーダーに……って、今はそうじゃなくって、サブカメラに切り替えなきゃ。ともかく敵を……え!?」
 動揺しつつ、使用不能になった頭部のメイン・センサー類から胸部のサブ・センサーへと切り替える。それで復活した正面スクリーンに、至近距離に突きつけられた銃口が大写しになり、アイリが顔を青ざめさせる。
『その装甲兵の搭乗員に告ぐ。速やかに武装を解除し、投降せよ。投降の意思が認められない場合は、このまま破壊する』
「くっ……!」
 通信機に強制割り込みをかけてきた相手の言葉に、アイリが唇を噛む。だが、彼女に選択の余地などなかった。投降の意思を示す発光信号を機体表面のランプに点し、ついで操縦席のハッチを開く。荒野を吹き抜ける風に乱れた髪を片手で押さえ、アイリは自分を撃破した相手をまじまじと見つめた。
「これって……グラディエーター・ツヴァイ? 強襲・一撃離脱戦用に開発されたグラディエーターを、更に指揮官機としてカスタムした、コストパフォーマンス無視の超高性能機……」
 戦いを決定するのが数である以上、兵器にとってコストは決して無視できない。どれほど高性能であっても、量産が効かないのであれば、結局は戦局そのものを覆すことは出来ないからだ。だが、それでも、一部のエースパイロット用に最初から限定して作られる専用機というものは存在する。目の前にいるのは、そんな機体だった。
『掌に乗り移れ。おかしな真似をすれば、即座に握り潰す』
 呆然と漆黒に塗られた装甲兵を見上げるアイリへと、外部マイクの音声がそう告げ、同時にツヴァイの左手がアイリの前へと差し出された。否応もなしに、アイリが掌の上に乗り移ったのを確認すると、ツヴァイの手が軽く握られた。同時に、バーニアを吹かしたのか結構強烈な加速がアイリの身体にかかる。
「つっ」
 僅かに呻き、万が一にも転落しないようにと自分の身体よりも太い装甲兵の指へとしがみつくアイリ。彼女は、これから自分がどんな目に遭うのか、漠然とした不安に身体を震わせた……。

「大佐、無事の帰還、何よりです」
「ああ。新型のステルス機構のテストを兼ねた出撃だったが、思わぬ拾い物をした」
 基地に帰還したツヴァイのコクピットから降りてきた金髪の美丈夫が、駆け寄ってきた基地の兵士へと苦笑混じりにそう答える。彼の視線の先では、銃を構えた守備兵たちに取り囲まれ、少女が手錠で拘束されていた。まだ、子供っぽさを残した少女の前へと歩み寄ると、兵士たちの敬礼に軽く手を上げて答えつつ彼は苦笑を浮かべながら問いかけた。
「こんな子供が、装甲兵を動かしているとは……同盟の戦力、底を尽きかけているようだな。君、所属と階級は?」
「……」
「ふむ、素直に喋ったほうが、身のためだぞ?」
「人に名前を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀というものでしょう?」
 後ろ手に手錠をかけられ、両腕を兵士たちに掴まれた体勢で、アイリがそう言う。一瞬目を丸くし、男がくくくっと楽しそうに喉を鳴らした。
「なるほど、それは失礼した。私は、エヴァンス・ラドクリフ。階級は大佐、この基地の司令官だ。さて、君は?」
「……アイリ・キサラ。階級は、曹長」
「では、キサラ曹長。君には色々と質問に答えてもらう。いいかね?」
「……話すことなんて、何もないわ」
 不貞腐れたようにそっぽを向くキサラ。ふむ、と、小さく頷くと、ラドクリフは不意に腕を振り上げた。ばしんっという景気のいい音が響き、拳で殴られた頬を赤く染めてアイリが呻く。
「あ、ぐ……な、なに、を……うぶうぅっ」
 抗議の声を上げかけたアイリの顔へと、再び鉄拳が叩き込まれる。鼻血を流して呻くアイリの頬へと更に一発。唇の端を切ったのか、口元に血を滲ませたアイリの前髪を掴み、強引に顔を上げさせて更に容赦のない拳を顔面へ。くぐもった悲鳴を上げて崩れ落ちかけるアイリだが、両腕を掴まれているためそれも出来ない。半ば意識が飛びかけたアイリの頬に、更に鉄拳。殴られた衝撃で横を向いたアイリの口から、折れた歯が数本、飛び散った。
「ひゃ、が、ひゃめ、て……あがああぁっ!」
 ぼろぼろと涙をこぼすアイリの顔へと、容赦のない鉄拳がめり込む。ぐしゃりと鈍い音と共に鼻が潰れ、鮮血が噴き出してアイリの顔を染める。悲鳴を上げるアイリの口元に更に拳。折れた歯と血を撒き散らし、くぐもった悲鳴を上げるアイリだが、それでもラドクリフは殴るのを止めない。
「はぶっ! あがっ! うぶっ! があっ! ぎゃっ! がっ! ひゃぶうぅっ! ぶあぁっ! げぶぅっ!」
 右、左、右、左。交互に、まるでサンドバックを殴るようにラドクリフの拳がアイリの顔を捉える。殴られるたびにくぐもった悲鳴を上げ、血の飛沫や折れた歯を飛ばすアイリ。元の容貌が判別できなくなるほど彼女の顔が青黒く腫れ上がり、血塗れになるまで殴り続けると、ようやくラドクリフは手を止めた。ほとんど気を失った状態で、兵士たちに支えられているアイリの前髪を掴み、強引に仰向かせる。
「さて、これから君にいくつか質問をするが、答えてもらえるかね?」
「ひゃ、い、ひゃべり、まひゅから……もう、ひゃべて、くだひゃい……」
 醜く腫れ上がった顔を涙で濡らし、がたがたと震えながらアイリがそう答える。にっこりと笑うとラドクリフはアイリへと問いかけた。
「ではまず、君たちの部隊の規模と、現在地点を教えてもらおうか」
「ひゃい……。わひゃひひゃちは、ヒョーヒュのまひの、にゃんひぇいのひゃまに、いまひゅ。ひょうひょうへいが、ひゅうにたい、ひぇんひゃが、ろくひゃい、あとは、ほひぇい、ばひゃりれふ」
「ホープの町南西の山に布陣していて、装甲兵十二体、戦車六台、そして支援の歩兵部隊がいる、と」
「ひゃい、ひょうれふ……」
「ずいぶんと小部隊だな。もう少し、いると思っていたが……」
「ひゃいひょう、は、ぞうふぇんが、くるまで、あひどめ、するのが、もくてひ、らって」
「増援? 規模と、到着予定は?」
「ひょうへい、にこだいひゃいと、ひえんひゃひょう、いちだいひゃいれって……とうひゃくは、いっひゅうひゃんごに、なるよていらって、いってまひた」
「ふむ、なるほど」
 ラドクリフが小さく唸る。彼の副官を務める男が、冷静な口調でラドクリフに問いかけた。
「どうしますか、大佐。敵の増援が来る前に、叩きに行きますか?」
「いや……彼女の言葉は、信用できない」
 ラドクリフが首を横に振ってそう言う。愕然とした表情を浮かべるアイリのほうへと視線を向け、ラドクリフはにやりと笑った。
「軍人たるもの、あの程度でぺらぺら機密を喋るはずもない。あっさり話したところを見ると、これはこちらを誘い出すための偽情報、罠の可能性がある」
「では、本格的な尋問を?」
「ああ」
「ひゃって、わたひは、ひょんとうのことひょ……あがあぁっ!」
 動揺して懸命に主張するアイリの頬へと再び鉄拳が振るわれる。血と共に折れた歯を口から飛ばし、呻くアイリのことを、半ば引きずるように兵士たちが連行していく。
「まっひぇ、まっひぇえ……ひゃぐっ」
 恐怖に腫れ上がった顔を歪め、ぼろぼろと涙を流しながら哀願するアイリ。だが、彼女の哀願の声は兵士の振るう拳で答えられた。抵抗しようにも力が違う。更に数度、アイリがもがいて哀願しては拳で無理矢理黙らされる、ということが繰り返され、彼女は基地の一室、尋問用の部屋へと連れ込まれた。頑丈そうな鋼鉄製の椅子へと座らされ、手足を厳重に皮製のベルトで拘束される。特に指先は念入りに、人差し指から小指までを広げた状態で、第一関節の辺りをベルトで押さえられ、手を握りたくても握れない状態にされた。
「さて、では、始めるとしよう」
「まっひぇ、まっひぇええぇっ」
 ラドクリフが残酷な宣言をし、腫れ上がった瞼で半ば覆われた目を精一杯に見開いてアイリが悲鳴を上げる。兵士の一人がペンチを手にして椅子へと歩み寄り、アイリの右手人差し指をつまみ、爪をペンチで挟む。
「まっ……ぎゃあああああああああああああああぁぁっ!?」
 メリメリメリィッ、ベリッ!
 容赦なく引かれたペンチが、アイリに爪を剥がす。爪と肉の間に、小さな棘が刺さっただけでもかなり痛むことからも分かるように、指先は痛みを感じやすい。無理矢理爪を剥がされる激痛に、顔をのけぞらせてアイリが悲鳴を上げる。
「そのまま続けたまえ」
 ラドクリフの言葉に、兵士が中指の爪へとペンチを向ける。人差し指の爪を剥がされた激痛がまだ消えず、はあはあと息を荒らげていたアイリがぶんぶんと首を左右に勢いよく振った。
「やあ、やっ、ああぁっ、やめっ……ひぎゃああああああああああああぁぁっ!!」
 恐怖に目を見開いて首を振りたてるアイリの哀願もむなしく、中指の爪がペンチで引き剥がされる。びくんっと大きく身体を震わせ、絶叫するアイリ。爪を剥がされた指先から、ぽたぽたと小さな血の玉が床へと滴る。顔にびっしょりと汗を浮かべ、激痛に喘ぐ入りの薬指へと、ペンチが向かった。
「ひゃなひたっ、わひゃひ、ひぇんびゅ、ひゃなひまひふゃああぁっ!」
 話した、私、全部、話しました、と、不明瞭な発音で必死に主張するアイリ。そんな彼女のことを嘲笑うかのように、ペンチがアイリの爪を挟む。ひいっと息を呑み、アイリが激しく身体をのたうたせた。
「ひゃめっ、ひゃめへっ、いひゃああああぁっ! ひゃめへっ、ひゃめへええぇっ!」
 恐怖に目を見開き、激しくアイリが身体をのたうたせる。だが、厳重に拘束されているから、逃れようがない。ぎしぎしと椅子をきしませるぐらいが関の山だ。そして、そんなアイリの狂乱を嘲笑うかのように、べりっと爪が剥がされた。
「ひぎゃああああああああああああぁぁっ!! あーーっ、あーーっ、ああぁーーーっ!」
 爪が引き剥がされた瞬間、天井を仰ぐように大きくのけぞって絶叫するアイリ。ずきずきと指先が激しく痛み、その痛みを少しでも紛らわそうというのか、激しく首を振りたてて叫ぶ。ぽたぽたと血を滴らせる彼女の指先に、ペンチを握った兵士とは別の兵士が、白い粉末をずりっと摺り込んだ。
「うっぎゃあああああああああああぁぁっ!?!? ぎゃっ、ぎゃびゃああああああああああああぁぁっ!!」
 摺り込まれた白い粉末の正体は、塩だ。傷口に塩を摺り込む、という表現を文字通りに実行され、脳裏が白くなるほどの激痛にアイリが獣じみた絶叫を上げる。がくがくと全身を痙攣させ、軍服の股間の辺りに黒いしみを作ってアイリが泡を吹いた。血と泡の混じった涎を撒き散らし、拘束された身体をのたうたせる。
「反対の手もだ」
 しかし、冷酷にラドクリフがそう命じる。半狂乱になって泣き叫ぶアイリの左手へと、ペンチが向けられた。
「ひゃめっ、ひゃだっ、ひゃめへぇっ……うぎゃああああああああああああああぁぁっ!!」
「あーーっ、ああーーっ、ああーーーっ! ひゅるひぎえええええええええええええぇぇっ!!」
「ひゃなひ、まひ、ひゃ……ひぇんひゅ……あぎえあがあああああああああああああぁぁっ!!」
「ひゃ、め、ひゃ、だ……うぎゃあああああああああぁぁっ!! あああぁっ、ああーーーーっ、ああああーーーーーっ!!」
 べりっ、べりっ、べりっと、アイリの絶叫も哀願も無視して爪が引き剥がされていく。親指を除く両手の指八本の爪を全て剥がし、傷へと塩を塗りこみ終えると、半ば意識を失ってがっくりとうなだれているアイリの前髪をラドクリフが掴んだ。
「さて、話してもらおうか? 本当のことを、な」
「ひゃなひ、まひた……わひゃひは……さいひょひゃら……ひぇんひゅ、ひゃなひ、ひぇ、まひゅ……」
「そうか、なかなかしぶといな」
 アイリの不明瞭な返答に、にやりと笑ってラドクリフがアイリの頭を突き放す。
「ギャグを噛ませろ。こいつが話す気になるまで、電気責めにかける」
 ラドクリフの命令に、兵士たちが一斉に動き出す。一人の兵士ががっくりとうなだれたアイリの口に穴あきのボールギャグを噛ませ、固定する。別の兵士がアイリの椅子に拘束された両足首の裾を捲り上げ、素肌を露出させるとそこに電線付きのベルトを巻いた。やはり電線の延びた金属製のヘルメットがアイリに被せられ、ベルトで固定される。
「ふ、ぐ、う……むぐ、うぐ、う……」
 ただでさえ何本も歯を折られ、まともに喋れないところにギャグを噛まされたアイリが不明瞭な呻き声を上げる。壁のレバーを兵士ががたんと下に下げると、アイリの身体が硬直した。
「フゴオオオオオオオオオオオオォォッ!?!?」
 びりびりと全身を電流が貫く。全身に走る熱さとと痛みに、拘束された身体を痙攣させてアイリが絶叫を上げた。レバーが元に戻されると、がっくりと脱力してアイリが激しく喘ぐ。
「ふぐぅーーっ、ひゅーーっ、はひゅーーっ」
 ラドクリフの手が上がる。レバーが押し下げられ、アイリの身体を電流が襲う。
「オゴオオオオオオオオオオオオオオオオォォッ!! アガアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!!」
 全身を襲う熱さと痛みに絶叫を上げてアイリがもがく。拘束を引きちぎらんばかりに激しく身体をのたうたせ、ギャグで塞がれた口からくぐもった絶叫をあふれさせる。
「げほっ、ごほっ、う、お、お、あ……ふ、ご、お……ムゴオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」
 電流がオフになり、咳き込みながら空気をむさぼるアイリ。だが、ろくに息も整わないうちに再び電流が流される。椅子に座らされた態勢で、背骨が折れんばかりに弓なりに背をのけぞらせ、アイリがくぐもった絶叫を上げる。
「フゴオオオオオオオオオオオオオォッ!! オガアアアアアアアアアアアアアアアアァアァッ!!」
 全身を貫く衝撃に、意識が遠のきかける。それを見計らったかのように電流が止まり、アイリはいったん苦痛から解放されて大きく喘いだ。だが、それでほっとする間もなしに、再び全身を電流が貫く。
「オオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!!」
 ちかちかと視界が赤と白とで明滅し意識が遠のきかける。だが、意識を失うことさえアイリには許されない。電流を止めては流し、流しては止める。その執拗な繰り返しに、気絶することも出来ずに全身を痙攣させながら絶叫すること、それだけがアイリに許された全てだった。
「ムゴオオオオオオオオッ!! オガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!!」
(どうして……全部喋ったのに……)
「フガアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!! オゴオオオオオオオオオオオオォォッ!!」
(私は……本当のことを話してるのに……)
「アガアアアアアオオオオオオオオオッ!! フゴアアアアアアアアアアアアアアァアッ!!」
(助けて……誰か……助けて……)
「ムゴオオオオオオオオオアアアアオオアオアオアアアアアアァァッ!!」
(誰、か……)
「アガアアオオオオオオオオオオオオオオオォォッ!! ウガオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアァァッ!!」
(助、けて……)
「ウガアアガガアアアアアアッガガガガアアアアアアァァッ!!」
 アイリへの電流責めは、その後も延々と続いた。彼女が完全に悶絶するまで、数時間に渡って……。
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